ザ・ホワイト・ストライプスがトランプ陣営を提訴 楽曲の使用巡り
(CNN) 米ロックデュオ、ザ・ホワイト・ストライプスのメンバー、ジャック・ホワイト氏とメグ・ホワイト氏が9日、11月の大統領選に向けた活動を展開するトランプ前大統領の陣営を提訴した。同氏と陣営が自分たちの2003年の楽曲「セブン・ネーション・アーミー」の著作権を侵害し、「目に余る不正使用」を行っていると糾弾している。
CNNはニューヨーク連邦地裁に提出された彼らの訴状を入手。それによると2人は「トランプ被告が大統領だった時期に採用した政策及び実際に取った行動に強く反対しており、本人が2期目を目指すに当たって掲げる政策についても同様に反対している」と説明。当該の楽曲は彼らに「知らせることも同意を得ることもなく」使用されたと強調した。
CNNはトランプ陣営とジャック・ホワイト氏の代理人にコメントを求めている。
ジャック・ホワイト氏は先月、トランプ陣営の幹部が「セブン・ネーション・アーミー」を使用したトランプ氏の動画をソーシャルメディアで共有したのを受け、法的措置を検討すると明らかにしていた。同曲が流れる中トランプ氏が航空機に乗り込む当該の動画は、その後削除された。
ホワイト氏らの弁護士が説明したところによれば、被告側は問題解決に向けた原告側の訴訟前の働きかけに応じず、これを無視することを選択。そのため原告としては司法に訴えて被告側の責任を追及せざるを得なくなったという。
トランプ陣営による楽曲の使用を巡っては、セリーヌ・ディオン氏、フー・ファイターズ、ABBAなども抗議の声を上げている。今回の選挙でトランプ氏側の楽曲使用を提訴した存命のミュージシャンは、ジャック・ホワイト氏とメグ・ホワイト氏の2人のみ。故人ではR&Bアーティストでソングライターだったアイザック・ヘイズ氏(享年65)の遺産管理団体が、同じく楽曲の著作権侵害でトランプ陣営を訴えていた。