米大統領討論会 ハリス副大統領とトランプ前大統領が初の顔合わせ
今回の討論会での注目点は、ハリス氏とトランプ氏のうちいずれが、それぞれの支持層からの信頼を固めながら、浮動票に向けて説得力のあるメッセージを届けられるのか、そして、どのようにして届けるのかだ。
ハリス氏は副大統領として約4年、その前はカリフォルニア州選出の上院議員として約4年を過ごした。2020年の大統領選では民主党からの指名獲得を目指した。それでも、ニューヨーク・タイムズ紙とシエナ大学の行った世論調査によれば、投票する可能性の高い有権者のうち28%がハリス氏についてもっとよく知る必要があると答えている。
トランプ氏をもっとよく知る必要があるとした人の割合は9%だった。
ハリス氏にとっては党大会での演説以上に今回の討論会が、こうした疑問のいくつかに答える場となりそうだ。
民主党全国大会で演説するバイデン米大統領=8月19日、米シカゴ/Rebecca Wright/CNN
トランプ氏はバイデン氏との討論会の約2週間前に78歳になった。この討論会の後はバイデン氏の惨状が話題となったが、トランプ氏もまた、1度目や2度目の大統領選のときよりも勢いが衰えているように見える。
トランプ氏の発言は長年にわたり、脱線も多く、言葉遣いも扱いに苦労することが多い。しかし、脱線はより多くなり、扱いにくさを解消することもますます困難になっている。バイデン氏の選挙戦からの撤退の仕方をみると、トランプ氏の発言にもより厳しい精査の目が向けられることになりそうだ。