米陸軍、アラスカ州僻地に「アークティック・エンジェル」派遣 中ロの演習に対抗

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使用する車両の準備を行う米軍兵士ら=13日、米アラスカ州シェミア島/Spc. Brandon Vasquez/US Army

使用する車両の準備を行う米軍兵士ら=13日、米アラスカ州シェミア島/Spc. Brandon Vasquez/US Army

(CNN) ロシアと中国の軍事演習の増加が予想される中、米陸軍の兵士が先週、「部隊防護作戦」の一環でアラスカ州南東沖のへき地に派遣されたことが分かった。米陸軍が声明で明らかにした。

北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)は先週、アラスカ付近を飛ぶロシア軍機に対し4回にわたって迎撃態勢に入っていた。

声明によると、陸軍は今月12日、予想される演習に対抗して「即応性のある攻撃力」を誇示するため、第11空挺(くうてい)師団に所属する部隊をアラスカ州シェミア島に派遣した。この部隊は「アークティック・エンジェル」の愛称で知られ、通常はアラスカのエルメンドルフ・リチャードソン統合基地とフォート・ウェインライトに駐留している。

第11空挺師団の指揮官、ジョセフ・ヒルバート少将は声明で「アラスカ周辺や地域全域で敵の演習の回数が増えており、6月にはロシアと中国の爆撃機による合同哨戒も行われた。シェミア島における作戦は、インド太平洋地域や世界各地での出来事に数時間で即応する師団の能力を誇示するものになる」と語った。

NORADによると、これまでのことろロシア機が米国やカナダの領空に入った例はないものの、国防総省は演習の追跡を続けている。

米軍の新規派遣は緊張の大幅な激化を示すものではないが、ウクライナ戦争が続く中、米国と中ロの関係は依然として緊張をはらんでいる。バイデン政権は軍幹部の対話を含め、中国との高官級協議を再開したものの、中国が米国にとって主要な軍事的ライバルである状況に変わりはない。

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