ハリケーン「ミルトン」の死者17人に、引き続き警戒呼び掛け 米フロリダ州
(CNN) 米フロリダ州を襲ったハリケーン「ミルトン」や関連する竜巻による死者が増え続けている。複数の当局者によると、これまでに少なくとも17人の死亡が確認された。
フロリダ州が悲しみに暮れる中、デサンティス州知事は、住民が警告に従えばハリケーンの余波による新たな死者は防げるはずだと訴えた。
デサンティス氏はセントピーターズバーグで開催した11日の記者会見で、「死者が出ている原因は、落下した送電線と水の相互作用だ。危険は今も残っている。どうか警戒を怠らないでほしい」と述べ、あふれた水に入らないこと、はしごの使い方に気をつけること、発電機は屋外で使用することを呼び掛けた。
フロリダ最大の電力会社デューク・エナジーは住民に対し、瓦礫(がれき)の下に電流を帯びた電線が隠れている可能性があることから、瓦礫の撤去は慎重に行うよう呼び掛けている。
被害状況を視察するためヒルズボロ郡を訪れたリック・スコット上院議員も、清掃作業には慎重を期すよう要請。車で水たまりの中を走ったり、落下した電線に触れたり、屋内で発電機を運用したりしないよう呼び掛けた。
米国立気象局のマイアミ支部が10日に実施した被害調査によると、フロリダ州パームビーチガーデンでは、ミルトンの影響で熱帯低気圧による強力な竜巻が発生。CNNが米海洋大気局(NOAA)のデータを確認したところ、この竜巻は熱帯低気圧から発生したものとしてはここ50年以上で最強だった。
フロリダ州のメキシコ湾岸地域には高潮が押し寄せ、国立ハリケーンセンターの暫定推計によると、水位は地上1.5~3メートルに達した。