動物救助のパイロットと犬1匹が山地で墜落死、犬2匹は生き延びる 米NY州
(CNN) 救助された動物を保護施設に届ける支援をしていたボランティアのパイロットが、米ニューヨーク州で24日に起きた飛行機事故で死亡したことが分かった。引き取り手が見つかるまで動物を殺さない保護団体へ犬3匹を届ける途中だった。
スーク・キムさん(49)と犬3匹を乗せた飛行機はメリーランド州からニューヨーク州オールバニーまで飛行していたが、キャッツキル山地にある小さな町、ウィンダムに墜落した。グリーン郡保安官事務所が明らかにした。
墜落で犬1匹は死んだが、2匹は生き延びた。
キムさんは同州ハウズケーブにある保護施設ASSVに犬たちを届ける途中だった。キムさんが所属するボランティアのネットワークでは、安楽死から救出されたペットを別の施設に空輸する作業を行っている。
ASSVの責任者はCNNへの声明でキムさんについて、何年にもわたって数百匹の動物の命を救ってきたと述べた。これらの動物は、保護施設で収容しきれないという理由で安楽死させられる予定だったという。
キムさんは、テキサス州の港湾のコンテナに閉じ込められていた犬の搬送にも携わった。コニーという名のこの犬は、8日以上食べ物も水も無い状況にあった所を救出され話題を呼んだ。
ASSVによると、墜落を生き延びた犬2匹は適切な手当てを受けるため搬送された。1匹は脚の骨折、もう1匹は軽傷を負っているという。
ASSVは2匹の回復を待って里親を探すとしている。
キムさんの遺族は、本人の人柄と、常に他者を助けしようとしていたその姿勢を称賛。CNNの取材に答えたキムさんのいとこは、「家族の支えだった。喪失感は途方もなく大きい」と故人を悼んだ。
米国家運輸安全委員会(NTSB)が墜落事故を調査している。現時点で事故原因は断定されていない。