新生児が打撲や骨折、病院で原因不明のけが相次ぐ 元看護師を逮捕 米バージニア州
(CNN) 早産で生まれた息子を初めて腕に抱く日を心待ちにしていた父親のドミニク・ハッキーさん(33)。ところが看護師から衝撃劇な事実を告げられた。生まれたばかりの子どもが、左脚骨折の重傷を負っていた。
妻のトリ・ハッキーさんは双子の男の子を出産して退院したばかりだった。2023年9月に米バージニア州リッチモンドの病院で誕生した双子は、夫婦にとって初めての子どもだった。
2人は28週で誕生して低体重だったために、新生児集中治療室に入院していた。元気だった方のノアちゃんが脚に打撲と骨折のけがを負ったのは、生後7日目だった。
あれから1年以上たった今、病院で何が起きていたのかがようやく明らかになりつつある。同病院ではほかにも、新生児が原因不明のけがを負う事案が過去数年の間に連続していた。
警察は先週、同病院の看護師だったエリン・エリザベス・アン・ストロットマン容疑者(26)を逮捕。24年11月に別の新生児が巻き込まれた事件に関連した傷害と児童虐待の容疑で取り調べている。
エリン・エリザベス・アン・ストロットマン容疑者(26)/Henrico County Sheriff's Office
ヘンリコ郡当局によると、捜査当局は現在、この病院での虐待が疑われる計7件の事件について調べている。うち3件は24年に、ハッキーさんの事件を含む4件は23年に発生していた。
病院は先週発表した声明の中で、看護師の逮捕に「衝撃を受け、心を痛めている」と述べ、警察の捜査に協力すると表明した。
ヘンリコ郡警察は、病院の新生児集中治療室の監視カメラの映像数百時間分を調べ、新生児7人が被害に遭った経緯を突き止めた。
捜査はまだ続いており、被害者はさらに増える可能性もあるという。
ハッキーさんの場合、病院からは、ノアちゃんは看護師が注射した際に左の脛骨(けいこつ<ひざと足首の間のすねの骨>)を骨折した可能性があると説明されていた。