マスク氏に国防総省で対中戦争計画を説明か、トランプ氏は否定
(CNN) 米政府効率化省(DOGE)を率いるイーロン・マスク氏が21日、国防総省を訪問中、中国との戦争の可能性に備えた米軍の計画について説明を受けたとの報道が出ている。トランプ氏はこれに反論し、米軍の対中戦争計画は「誰にも」見せたくないと語った。
トランプ氏は大統領執務室で、「誰にも見せたくない。中国との潜在的な戦争についての話だ」と発言。「中国との潜在的な戦争は望んでいないが、もしそうなっても対処できる十分な備えはある」とも述べた。
マスク氏を巡っては、21日午前に国防総省を訪れ、ヘグセス国防長官と1時間以上面会したとの臆測が浮上している。米紙ニューヨーク・タイムズは20日、マスク氏が中国との紛争に備えた米軍の計画について説明を受けていると報道。ただ国防総省の複数の当局者は同日、SNS上でこの報道を強く否定した。

国防総省での会合に迎えられるイーロン・マスク氏(右端)/Senior Airman Spencer Perkins/Office of the Secretary of Defense Public Affairs
トランプ氏は21日、マスク氏が中国にビジネス上の利益を持つことを認め、もし潜在的な中国との戦争について説明を受けていたとすれば、利益相反に当たる可能性があるとの認識を示した。
CNNは特別政府職員としてトランプ氏に仕えているマスク氏について、最高機密の取り扱い資格を有していると報じている。今回の会合は、トランプ政権が政府の規模縮小を進め、国防総省が軍上層部の大幅な人員削減を検討する中で行われた。
ヘグセス氏はマスク氏率いるDOGEと協力し、国防総省内の不正や無駄を洗い出す方針を示している。