反体制派の自由シリア軍、「拠点を国内へ移動」と発表
(CNN) シリアの反体制派武装組織、自由シリア軍(FSA)は22日、トルコからシリア国内へ拠点を移すと発表した。
FSAを率いるアサアド大佐がインターネット上のビデオ声明で語ったところによると、移転先はこれまでに掌握した都市のひとつ。ただ、具体的な都市名は明らかにしなかった。
FSAは昨年の結成以来、政府軍から離反した兵士らを中心にメンバーを着実に増やしてきた。しかしこれまではトルコに拠点を置いていたため、他の反体制派との連携が難しかった。アサアド大佐は、移転はFSAにとって画期的な出来事だと述べ、次の段階は「首都ダマスカスの解放」だと宣言した。
専門家らによれば、同国では最近、ダマスカスや北部アレッポでの攻防を通し、反体制派が組織や数、装備の面で力を強めていることがうかがえる。
一方、隣国レバノンの軍司令官らによると、FSAは過去数日間で2回にわたり同国へ越境し、軍施設を襲撃した。同司令官は「周辺国の出来事にレバノンを巻き込むことは決して認められない」と非難し、強い態度で対処する構えを示した。
シリアの反体制派組織、地域調整委員会(LCC)によると、22日はダマスカスやアレッポ、中部ハマで、政府軍の砲撃などにより少なくとも220人が死亡した。