少女の「コーラン焼却」問題、少年裁判所へ移管 パキスタン
(CNN) パキスタンでキリスト教徒の少女がイスラム教の聖典「コーラン」を焼却したとして告発された事件が24日、地方裁判所から少年裁判所へ移管された。警察は捜査の結果、少女に罪はないとの見解に達しているとされ、裁判の幕引きは近いとみられる。
少女は首都イスラマバード郊外に住んでいたリムシャさん(14)。調理の燃料にするためにコーランを焼いたとして8月に拘束され、反冒とくの罪に問われた。これに対して国際社会から非難が集中し、リムシャさんは9月に保釈されている。
警察は裁判所に提出した報告の中で、リムシャさんが罪を犯したことを示す証拠はないと指摘。地元イスラム教指導者がリムシャさんをわなにかけたうえで告発したとの見方を示した。指導者が証拠を捏造(ねつぞう)するため、コーランを破いたとみられる。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチでパキスタン問題の部門を率いるアリ・ダヤン・ハサン氏によると、うその告発をした者が罪に問われる例は過去にはないという。