中国が抱える5つの課題 専門家に聞く
5.「3R」の推進
労働集約型産業による安価な輸出品の大量生産で経済成長した中国だが、その裏側では環境汚染が拡大している。
作家のジェフ・ヒスコック氏は、13億5000万人の中国人に安全な食品、水と大気を保証することが指導部にとって大きな課題であると語る。
北京や東北部の水不足、重慶や成都など内陸部大都市の深刻な大気汚染、鉱山や工場からの汚水による農地の汚染、南部の広い地域での酸性雨による土壌への影響、家畜の伝染病、無責任なメーカーによる汚染食品の販売などをヒスコック氏は列挙する。
「リデュース(廃棄物の削減)・リユース(再利用)・リサイクル(再資源化)」を意味する「3R」の推進により、資源を有効利用し、環境改善を実現することが重要だと同氏は語る。