コンゴ反政府勢力、ゴマから撤退の動き
(CNN) アフリカ中部コンゴ(旧ザイール)で主要都市の北キブ州ゴマを占拠していた反政府武装勢力「M23」は、27日夜までに同市からの撤退を開始したとみられる。国連で平和維持活動(PKO)を担当するエルベ・ラズース事務次長が米ニューヨークの国連本部で語った。
ラズース氏は撤退の動きについて「すでに夜遅い時間なので、明朝確認する必要がある」と述べた。
M23は先週ゴマに侵攻。アフリカ連合(AU)や周辺諸国が26日深夜までに撤退するよう求めたが、応じていなかった。M23の政治指導者ジャンマリー・ルニガ氏は27日の会見で、政府側との交渉が始まって要求が認められるまではゴマにとどまると主張した。また、カビラ大統領が交渉に応じない場合は首都キンシャサに攻め込んで政権を打倒すると宣言していた。政府軍とM23はともに同市西部に兵力を結集し、衝突の懸念が強まっていた。
近隣諸国の指導者らはウガンダで開かれた大湖地域国際会議(ICGLR)で、交渉開始の条件としてM23にゴマから北へ20キロ以上のラインまで後退し、戦闘行為を完全に停止するよう求める声明を出した。ICGLRの停戦案はM23に対し、27日正午までに撤退を始めて48時間で完了するよう求めていた。
コンゴのオマランガ通信・メディア相はCNNとのインタビューで、M23の行動は「実に子どもじみている」と批判。「何を目指しているのかも不明で、交渉の意思があるとは思えない」「ゴマで略奪行為を繰り返している」と述べた。オマランガ氏はさらに、PKO部隊の役割にも懐疑的な見方を示した。