シリア高官、キューバなど3カ国訪問か アサド氏「亡命」で
米国や欧州、アラブ諸国内の複数の消息筋によると、アサド氏が権力放棄に傾いているとの兆候はまだない。米国務省のヌーランド報道官は先月、多数の国がアサド氏に亡命受け入れの考えを示したと明らかにしていた。ただ、具体的な国名には触れなかった。
多くのシリア問題専門家らによると、アサド氏が出国した場合、シリアの同盟国であるイランが最適な受け入れ国となることも考えられる。イランはアサド政権存続に協力しており、長期にわたって身の保全を図ることが可能だからだ。
ただ、イランはアサド氏が依然、シリア内の相当な地域を掌握している限り、出国を支持しないとも受け止められている。
アサド氏を支援し、大統領辞任を迫る国際外交努力に反対するロシアも亡命の受け入れ国として浮上している。しかし、ワシントンの近東政策研究所の研究員は、亡命した大統領を抱えた場合、シリアの新政権と関係構築が困難になるためロシアのアサド氏受け入れの可能性は萎んでいると指摘した。