新法王が初の記者会見 「貧者のための教会を」
ローマ(CNN) 新ローマ法王フランシスコは16日、選出後初めての記者会見で、「貧しい人々のための質素な教会を望む」と語った。
新法王はアルゼンチン人。歴代法王の中で中南米出身、イエズス会出身の法王はそれぞれ初めてだ。
法王選出会議コンクラーベ」を振り返り、投票が進むなかでブラジルのある枢機卿から「貧しい人々のことを忘れるな」と言われたことが心に残ったと述べた。その場で、自身の富と名声をなげうって「貧者のための教会」を目指した聖人「アッシジのフランシスコ」を思い、「フランシスコ」の名を決めたという。
記者団の中には、法王庁の報道担当者やアルゼンチンを中心とする中南米の記者もいた。法王は会見で、ベネディクト16世の退位以降の報道陣の姿勢に感謝の意を表した。質疑応答の時間は設けなかった。
法王は現地時間17日正午、バチカンのサンピエトロ広場で、初の「お告げの祈り」をささげる。正式な即位は19日。23日には、ベネディクト16世が滞在するローマ郊外の別荘を訪れる予定だ。
相次ぐスキャンダルがカトリック教会を揺るがすなか、法王の改革派としての手腕に期待が集まっている。