イラン核協議、物別れに終わる 次回会合は未定
カザフスタン・アルマトイ(CNN) イランの核開発問題をめぐり、国連安全保障理事会の常任理事国にドイツを加えた6カ国と同国との間で開かれていた協議は6日、意見の一致をみないまま2日間の日程を終了した。次回会合の時期や場所は決まっていない。
協議はアルマトイで5日に始まり、信頼醸成措置での合意などを目指して集中的な話し合いが続いていた。
調整役を務めた欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表は、双方の立場が平行線のまま終わったと述べ、2月に開催した前回協議から進展がなかったことを明らかにした。各国が課題をいったん持ち帰り、再検討することになったという。
イラン側の交渉責任者、サイード・ジャリリ氏は、6カ国との間に「隔たり」があることを認める一方、「実質的で広範、包括的」な「良い交渉」ができたとも語った。
米政権幹部は、6日の会合でジャリリ氏との間に30~40分間の質疑応答があったことを評価したものの、イラン側が「最小限の提案と引き換えに不相応な見返りを要求した」と失望感をあらわにした。英国のヘイグ外相も、「イランの立場は外交解決に必要なレベルをはるかに下回っている」との声明を出した。
欧米6カ国は2月の協議でイランに「公正でバランスの取れた」提案を示したとしているが、イラン側はこれに応じず、独自の対案を出すと表明していた。
ジャリリ氏は、イランには平和目的で核開発を進める権利があるとの立場を繰り返し、同国への「敵対行為」は信頼醸成に逆効果だとして、欧米諸国からの制裁措置を改めて非難した。