マンデラ氏、95歳に 容体は「着実に改善」
マンデラ氏は1918年7月18日、南アフリカ中東部トランスカイの村に生まれた。父親は王族の相談役を務めていた。国内では出身氏族を示す「マディバ」の愛称で知られた。
42年に大学を卒業し、法律事務所に就職。44年に黒人解放組織、アフリカ民族会議(ANC)に加わり、青年部のリーダーとして活躍した。
52年、友人と共に南ア初の黒人による法律事務所を設立。同年以降、ANCによる非暴力の反アパルトヘイト(人種隔離)政策闘争を率いた。
56年にはANC幹部らとともに国家反逆罪に問われた。60年、警察がデモ参加者ら69人を殺害する「シャープビル虐殺事件」が発生し、政府はANCの活動を禁止して非常事態を宣言。マンデラ氏らには翌年、無罪の判決が下りた。
同氏は「民族の槍」という武装組織を設立し、ゲリラ闘争に向けて動き始めるが、62年に逮捕され、懲役5年の判決を受けた。64年にはさらに終身刑を言い渡され、アパルトヘイト廃止に踏み切ったデクラーク政権によって90年に釈放されるまで、27年以上にわたり収監された。