ハロウィーン用品からSOSの手紙、中国労働教養所の実態告発
「商品の製造作業をしている間は恐ろしい暴力から逃れられた」「きちんと仕事をしている限りは自分たちの身を守ることができ、言葉や暴力による虐待を免れることができた」という。
収容所の恐ろしい現状を伝えたいとの思いから、密かに収容者教化のためのノートのページを破り、顔見知りになった人物からボールペンを入手。夜間、全員が寝静まった時を見計らって看守の目を盗み、1通当たり2~3日かけて20通の手紙を書き上げ、ハロウィーン用品セットの中にしのばせた。
キースさんに届いたのは、その中の1通だった。
馬三家労働教養所は遼寧省の省都、瀋陽市の郊外にある。CNNが10月下旬に取材に訪れた時点では、既に閉鎖されているように見えた。
かつてここに収容されていたという50歳の女性は、「毎朝4時15分に起こされて午前6時から正午まで働き、30分の昼食時間とトイレ休憩をはさんで5時半まで働いた。仕事が多ければ深夜まで働かされることもあり、仕事が終わらなければ罰を受ける」と振り返った。