豪最高裁、首都特別地域の同性婚合法化を無効の判決
(CNN) オーストラリアの連邦最高裁判所は12日、首都キャンベラがある首都特別地域(ACT)で最近施行された同性婚を認める法律を無効とする判決を下した。ACTではこれまで計27組の同性婚カップルが生まれており、最高裁判決を受け、これらの結婚は承認されないこととなる。
最高裁は判決理由で、同性婚を認めていない連邦結婚法の規定が、ACTの法律に優る効力を持つと述べた。
豪州での平等な結婚制度などを求める団体は、今週挙式した同性婚カップルやその家族には衝撃的な判決と最高裁を批判。ただ、一時的な敗北と受け止め、今後巻き返しを図る考えを示した。同性愛者の権利擁護の団体は、連邦結婚法の修正を目指し連邦議会のロビー活動に重点を置くとの方針を明らかにした。
ただ、アボット首相率いる保守連合政権は同性婚に反対しており、同法修正の実現は難航が予想される。
同性愛者でシドニー市議会議員でもある首相の姉妹は短文投稿サイト「ツイッター」で、今回の最高裁判決は悲しいニュースと書き込み、連邦議会の動向が今後の焦点になると予想した。
ACTの住民数は約38万人。
アジア太平洋地域での同性婚問題では、インド最高裁が11日、同性同士の性交渉を違法とする判断を下していた。一方、豪州の隣国であるニュージーランドは今年、同性婚を合法化するアジア太平洋地域で初めての国となっていた。