韓国の「チョコパイ」が北朝鮮を変える?
(CNN) 丸いビスケットにマシュマロをはさみ、チョコレートでコーティング。韓国で親しまれる菓子「チョコパイ」が、北朝鮮住民の間にひそかに浸透している。チョコの甘さが北朝鮮に変化をもたらす可能性もある。
韓国と北朝鮮が軍事境界線付近で共同運営する開城(ケソン)工業団地。ここで7年間にわたり工場を操業していた韓国人経営者は、北朝鮮から通ってくる従業員たちが初めてチョコパイを口にした時の顔を今も覚えている。
ひと言でいえば「恍惚(こうこつ)」の表情だった。
韓国ならどこでも50円ほどで買える、ありふれた菓子。しかし北朝鮮側では珍重され、闇市場で1000円の値が付くこともある。緊張関係が続く南北の間に、「甘いもの好き」という思いがけない共通点が浮かび上がる。
米ニューヨーク市内のギャラリーでは今月、「北朝鮮のチョコパイ化」と題した美術展が開催されている。アーティストのジン・チョ・チェさんは、チョコパイが北朝鮮でこれほど喜ばれるのは「悲しい話だ」と語る。