シリア和平協議に進展なし 「申し訳ない」と国連特使
(CNN) シリアの内戦終結に向け、アサド政権と反体制派がスイスのジュネーブで臨んでいた2回目の和平協議は15日、ほとんど進展のないまま終了した。仲介役を務めたブラヒミ国連・アラブ連盟共同特別代表は「シリア国民に大変申し訳ない」と語った。
協議は先月物別れに終わった1回目に続き、10日から再開されていた。ブラヒミ氏によると、反体制派が移行政権の樹立に向けた話し合いを希望しているのに対し、アサド政権はまず「テロ対策」を協議すべきだと主張。議論は平行線をたどった。アサド政権は反体制派をテロリストと呼んで非難している。
ブラヒミ氏は次回の協議でそれぞれの議題に1日ずつ振り当てることを提案したが、政権側がこれを拒否したという。同氏は「アサド政権は本当に話し合いを望んでいるのかという疑問が反体制側に生じている」と述べた。
反体制派の統一組織、シリア国民連合(SNC)の報道担当者は「政権側が時間稼ぎのためでなく、本当に政治的解決を望んでいることを確認したい」と語った。一方、シリアのジャファリ国連大使はジュネーブでの記者会見で、反体制側の言動が周囲からの誤解を招き、交渉を妨げていると非難。交渉は決裂していないと強調した。
ブラヒミ氏は、双方が一定の冷却期間を置いた後、「真剣な姿勢」で話し合いの場に戻ることを期待していると述べた。