シリア大統領選 アサド氏が圧勝で再選、得票率88%
(CNN) 内戦が続くシリアで行われた大統領選で、国営テレビは4日、現職のアサド大統領が再選されたと伝えた。
国営テレビによれば、アサド大統領の得票率は88.7%だった。選挙は政府の支配地域でのみ行われ、反政府勢力が支配する北部や東部では実施されなかった。
反政府勢力や欧米諸国からは、ほとんど無名のライバル候補たちについて、民主選挙を演出するための「飾り」に過ぎなかったとの見方が出ているほか、不正選挙を疑う声も上がっている。
選挙は内戦の戦闘が続くなかで行われた。反体制派の地域調整委員会(LCC)によれば、4日も全国で少なくとも24人が死亡したという。
こうした状況を受けて、アサド政権も国民に対し、当選を祝って空に向かって発砲する行為は危険を招くとして行わないよう呼びかけた。
国連の潘基文(パンギムン)事務総長は「政治的プロセスにダメージを与え、政治的解決への期待の妨げとなる」として大統領選を行わないようアサド政権に求めていた。
アサド大統領は2000年に父のハフェズ・アサド前大統領の死去に伴い大統領に就任。信任を問う国民投票では99%を得票した。6年後に行われた国民投票でも圧倒的な得票率で再任されている。