ボコ・ハラム、軍兵士装い住民集めた後襲撃か ナイジェリア
ナイジェリア・カノ(CNN) ナイジェリア北東部ボルノ州で、イスラム武装勢力「ボコ・ハラム」が村落を襲撃し、地元議員などによると数百人が死亡した。死者数は400~500人に上るとの見方も出ており、同勢力が起こしたなかでは過去最悪の事件となる可能性もある。
地元選出の議員によれば、武装勢力はボコ・ハラムから村を守るために派遣された国軍兵士のふりをし、住民に集まるよう指示した。その後男性と少年を選び出して銃撃したという。
議員は「大規模な殺りくだった。何人殺されたのか分からないが、死者数は数百に上る」「(集落は)まだ武装勢力の支配下にあり、危険なため住民は戻って遺体を埋葬することもできない」と語った。
襲撃を受けたアタガラ村の指導者は「襲撃で400~500人が死亡した。男性と少年の命が狙われた」と語った。武装集団は男であれば幼児も容赦せず、母親におんぶされていたのをむりやり引き離し、その面前で射殺したという。
同州グウォザ地区では3日、兵士の制服を着た武装集団がオフロード車やバイクで4集落に乗り付け、銃を乱射したり、民家に放火したりした。
生き残った住民は隣国カメルーンの領内や、国境地帯に広がる山地へと逃げ込んだ。
また5日にはボルノ州の隣にあるアダマワ州の町メダガリがボコ・ハラムに襲撃され、カトリック教会や役所が放火される事件も起きている。