韓国船沈没、船長が殺人罪否認 初公判
検察は、乗組員が助けを求める乗客の声を無視して自分たちの身を守ることを優先したと非難し、船長らの行動は殺人に相当すると主張した。
15人の被告のうち、殺人罪で起訴されたのは船長以下4人。有罪判決を受けた場合は死刑を言い渡される可能性がある。ただし韓国では過去20年近く、死刑が執行されていない。
セウォル号は4月16日に沈没し、これまでに292人の死亡が確認された。12人が依然として行方不明となっている。乗客の多くは修学旅行中の高校生だった。運航会社の利益優先の体質や、政府の対応の不手際も批判の的となっている。
朴槿恵(パククネ)大統領は事故直後、船長らの行動を「殺人に等しい」と非難した。こうした発言が裁判に影響して公正さが損なわれ、乗組員らだけに責任が押し付けられることを懸念する声もある。