イラク武装勢力、西部で攻勢 イスラム法支配強める
バグダッド(CNN) イラクで侵攻を続けるイスラム教スンニ派武装組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」は22日までに西部アンバル州の大部分を制圧し、首都バグダッドに迫っている。
イラク治安部隊は同州の少なくとも3都市から撤退したと伝えられ、マリキ政権が同地を見捨てたのではないかと危惧する声もある。
イラク治安当局者などによると、ISISと思われる武装勢力は22日午後、北部タルアファルにある空軍基地を占拠した。タルアファルの街は既にISISに制圧され、シーア派の住民数千人が脱出していた。
アンバル州では同日、ヨルダンとサウジアラビアの国境から113キロの距離にあるルトバの街がISISに制圧された。ISISは21日までに、シリアと国境を接するカイムなど多数の都市を制圧し、同州の少なくとも70%を支配しているという。
バグダッドの北西約270キロに位置するハディサからはイラク治安部隊が撤退した。ハディサには、州内への水供給の根幹を担う同州最大の水力発電所がある。