ロシア、キューバの電子情報基地を再開へ 対米監視用
ハバナ(CNN) ロシア紙コメルサントは17日までに、旧ソ連が冷戦時代に運用していたキューバ国内にある米国を監視するルルデス電子情報基地が再開されると報じた。
ロシアのプーチン大統領が最近、キューバを訪問した際、同国のラウル・カストロ国家評議会議長と合意した事項としている。
同基地の再開合意の報道について、キューバ、ロシア両国政府当局者や米国務省報道官はコメントしていない。
米国の通信傍受などが任務だった基地は旧ソ連崩壊などを受け2001年に閉鎖されていたが、ロシアは施設維持のためキューバ政府に毎年2億米ドル(約202億円)を支払ってきたともされる。基地機能の再開でロシアが追加する利用料の額は不明。また、施設の再稼働が可能になる時期もわかっていない。
基地閉鎖に伴い、広大な敷地の一部はコンピューター専門大学に転用されていた。ただ、旧ソ連時代の建物の多くは廃墟に近い状態となっている。同大学の関係者は、ロシアによる同施設の再建について荒廃しきった建物などを根拠に、疑問視している。
プーチン氏は協力関係の強化を狙いキューバを訪問し、両国は安全保障問題も含む広範な分野での合意を発表。この中には旧ソ連時代にさかのぼるキューバの債務300億ドル以上の帳消しも含まれていた。