エボラ熱隔離施設に襲撃、患者逃げ出す リベリア
(CNN) 西アフリカ・リベリアの首都モンロビアで16日、エボラ出血熱の患者の隔離施設が襲撃され、患者が逃げ出した。
リベリア警察の報道官が17日、CNNに語ったところによると、逃げ出した患者は全員、エボラ出血熱に感染している。襲撃による負傷者は報告されていない。
襲撃グループはマットレスなどの備品を略奪した。武装していたが、銃は持っていなかったという。
患者を逃がすことが目的ではなく、隔離施設の設置に反対する住民らのグループだったとみられる。同報道官は「エボラ熱を恐れる人々による襲撃だ。だれもが恐怖を感じている」と語った。
エボラ出血熱は感染者の内臓や血液、唾液(だえき)、尿などに接触することで感染する。
リベリアの保健当局高官がCNNに語ったところによると、同国では15日までに154人の死者が出た。
リベリア政府は先週、米企業がエボラ出血熱の治療薬として開発している未承認の薬「ZMapp」の供給を要請した。薬は米政府の了解を得て現地へ送られ、同高官によるとすでに医師3人に投与された。政府は追加供給に向けて交渉を進めているという。