インドとパキスタンで洪水 死者350人超、孤立の地域も
週末に現地を視察したモディ首相は直ちに「国家規模の災害」を宣言し、被災者の救援や豪雨で流された橋などの再建、通信網の復旧に全力を挙げると表明。やはり大きな被害が出ているパキスタンにも支援を提供すると申し出た。
インド気象庁によると、モンスーンによる大雨は今後も続く見通し。
隣国パキスタンでもここ数日で猛烈な雨が降り続いて主な河川が氾濫(はんらん)した。災害対策当局は、同国南部からシンド州にかけて洪水が広がっていると述べ、「まだピークはこれからだ。水位が上昇して浸水被害が予想され、状況は悪化する一方だ」と話した。
洪水がインダス川に沿って北部の山間部から南部の海岸に面した平地に広がる恐れもある。
北部地域では8日までに1万8227人が避難して、パンジャブ州の避難所に身を寄せた。軍はヘリコプターや船を使って1500人あまりを救助。被災地には空から食料などを投下している。
モンスーンの降雨量はこれまでのところ平年を下回っていた。ところがここ数日の豪雨でインド、パキスタン両国の河川が相次いで氾濫した。