メキシコ検察トップが「うんざり」発言、民衆反発 学生殺害疑惑
(CNN) メキシコで学生43人が警察から犯罪組織に引き渡されて殺害されたとされる事件を巡り、全土に抗議デモや暴動が広がっている。
「もういい、うんざりだ」。7日の記者会見で事件について説明した同国のムリジョ連邦検察庁長官は、その一言で記者団の質問を遮り、会見を打ち切った。この発言をきっかけに、国民の怒りに一層火が付いた。
当局によると、行方不明になっていた学生43人は、市長の命令で警察に拉致され、犯罪組織に引き渡されて殺害された後、遺体が燃やされて川に投げ捨てられたとみられる。
メキシコ市では7日、「もういい、うんざりだ」と書いた横断幕を掲げて市民らがデモ行進した。8日にはデモ隊が国立宮殿の壁に落書きし、扉に火を放って押し入ろうとした。
アカプルコの空港では10日にデモ隊と警官隊が衝突。空港は数時間にわたって封鎖され、便の欠航が相次いだ。