中国が新型「ステルス戦闘機」を公開、その性能は

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公開飛行を見た限り、同機は多量の出力を必要としていた。旋回飛行に入った時は高度を下げ始めていた。直進や水平飛行でも操縦士は機体の高度が下がるのを防ぐため、再燃焼による高度維持の操作を続けなければいけなかった。これらのことは同機の航空力学デザインでの未熟さを意味する。ロシアの設計チームが支援していれば、このような欠点は生まれていなかったはずだ。

欧米の航空専門家は、珠海のショーで公開飛行したFC31は兵器を積んでいなかったことを指摘した。実戦任務で兵器を搭載すれば機体の重量はより増えて、飛行性能はそれだけ劣ると分析した。

それでは中国人民解放軍の空軍はなぜ重量過多、出力不足もしくはこの2つの欠点を抱える航空機の展示に踏み切ったのだろうか。アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するためオバマ米大統領が訪中する時期をにらんだ可能性がある。中国が同機公開に込めたメッセージは「中国はあなたが考えるより強い」との内容だろう。

中国が防衛産業を材料にして自らの力を示威する例は過去にもあった。11年1月に当時のゲーツ米国防長官が中国を公式訪問した際、J20が初飛行を実施したのだ。同長官は公式訪問と初飛行は決して偶然の出来事ではないと読み解いていた。

FC31機は、航空ショーの現場で直にその飛行を見物するより、中国のウェブサイト上の写真でその機体をながめた方がより印象深かったかもしれない。外見で判断できないこともある、と言うではないか。

本記事は軍事専門誌IHSジェーンズ・ディフェンス・ウィークリーのルーベン・F・ジョンソン特派員によるものです。記事における意見や見解はすべてジョンソン氏個人のものです。

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