「肝炎」と「連絡ミス」で命拾い 墜落機に乗らなかった15人
(CNN) インドネシア沖に墜落したエアアジアQZ8501便への搭乗を予定していた2組の家族が「肝炎」と「連絡ミス」が原因で同便に乗れず、子ども7人を含む15人が命拾いをしていたことがわかった。
インゲ・ゴレティ・ファーディニングシーさんは、9カ月前にシンガポールへの家族旅行を予約した。しかし、父親が肝炎を患い、出発前日にエアアジア便のキャンセルを余儀なくされた。
もともと父親は旅行に行く予定ではなく、インゲ・ゴレティさんの妹が父親に付き添っていたので、インゲ・ゴレティさん自身は夫と3人の子どもたちと旅行に行くことはできた。
出発前日、インゲ・ゴレティさん一家は荷造りも終わり、シンガポールでの休暇に胸を躍らせていた。その時突然、インゲ・ゴレティさんの妹から、父親が腹痛を訴えたため病院に連れて行ったと連絡があった。診断は肝炎だった。
父親が入院したとの知らせを聞いたインゲ・ゴレティさんは旅行を思いとどまり、出発前日の27日に旅行をキャンセルした。
インゲ・ゴレティさんは、「心の中で、父親のそばにいてあげたいという気持ちになった」という。
インゲ・ゴレティさんも28日朝、複数の親戚から電話があり、搭乗予定だった便が消息を絶ったことを知らされた。インゲ・ゴレティさん一家は、全員泣き崩れたという。
同日、インゲ・ゴレティさん一家は教会に行き、神に感謝をささげた。
しかし、インゲ・ゴレティさんが流した涙は安堵の涙だけではなかった。インゲ・ゴレティさんは、QZ8501便の乗客リストに見覚えのある名前を見つけたという。同便には、インゲ・ゴレティさんの友人や同僚が乗っていたのだった。