イタリア人女性2人の助け求める映像が公開、シリアで誘拐か
(CNN) シリアで誘拐されたと見られるイタリア人女性2人の映像が1日、インターネット上に投稿された。映像には、イスラム教徒の黒装束をまとい、顔だけ見せている2人の若い女性が映っている。2人は壁に背を向けて座っていると見られ、そのうちの1人が英語の短い声明を読み上げ、「私たちは大変危険な状況にあり、殺されるかもしれない」と述べている。
声明によると、2人はイタリア人のグレタ・ラメリさん(20)とバネッサ・マルズロさん(21)で、昨年7月下旬にシリアに渡航した後、行方不明となり、誘拐されたと見られていた。
バネッサさんの父親はCNNのインタビューで、映像に映っているのは「2人に間違いない」と語った。映像に対する書き込みの中には、映像を投稿したのは国際テロ組織アルカイダ系のヌスラ戦線という見方もある。
2人の女性のうちの1人は、この映像が12月17日に撮影されたことを示す紙を持ち、もう1人が「イタリア政府と交渉人の皆さん、どうか私たちをクリスマスまでに家に帰らせてください。私たちは大変危険な状況にあり、殺されるかもしれません。政府と交渉人の方々は私たちの命に対して責任があります」という声明を読み上げた。
イタリア国営ANSA通信によると、イタリアの情報筋は、映像は本物と考えているという。
イタリア下院の報道官は「2人の女性は必死に助けを求め、SOSを送っている」とし、「この映像の信頼性は定かでないが、2人は悲惨な状況に置かれている」と付け加えた。
イタリア外務省は、この映像についてコメントしなかった。