世界最大のテロ組織はアルカイダに代わりISIS 米国務省
アフリカ西部ナイジェリアに拠点がある過激派「ボコ・ハラム」を例に出し、ISISと同様、残酷な手法の攻撃を取り入れているとし、石打ちや子どもの奴隷化に注意を促した。昨年のテロ発生件数ではISISが最多だったが、テロによる死者数ではボコ・ハラムの犯行がISIS絡みに近い水準の2位となっていた。
報告書はまた、シリア内戦の存在が世界規模での昨年のテロ発生件数の大部分につながる重要な誘因になっていると指摘。シリアに渡航した外国人戦闘員は1万6000人以上とし、このうちの大半がISISに加わったと述べた。
シリアに入った外国人戦闘員の比率は、過去20年の間、アフガン、パキスタン、イラク、イエメンやソマリアへの渡航者を上回ったともした。
報告書は、アルカイダ指導部の力は弱体化したとしながらも、分派勢力への影響力は保持し続けていると指摘。傘下にあるイエメンの「アラビア半島のアルカイダ」(AQAP)、シリア内戦に参戦する「ヌスラ戦線」やソマリアの「シャバブ」の存在に触れた。