インドネシア軍用機墜落、エンジンに問題か
ジャカルタ(CNN) インドネシア軍の輸送機がスマトラ島の住宅街に墜落した事故で、当局は4基あるエンジンのうち1基でプロペラが作動していなかったことが分かったと発表した。これまでに確認された死者は135人に上り、現場から回収された遺体の身元を確認する作業が現在も続けられている。
空軍司令官が3日までに発表したところによると、同機の墜落はエンジンのトラブルが原因だった可能性があることがこれまでの調査で判明した。
同機は6月30日、スマトラ島北東部のメダンで離陸後間もなく墜落した。操縦士は墜落する直前、管制塔との通信で基地に引き返す許可を求めていたという。
当局によれば、同機は兵士や家族など122人を乗せ、複数の建物を巻き添えにして墜落、炎上。これまでに確認された死者の数から判断すると、搭乗者のほか地上にいた少なくとも13人が犠牲になった。
インドネシア空軍機の墜落は過去10年で6機目。原因究明のための調査はまだ続いているが、同国の軍用機の安全性に対する懸念が改めて浮き彫りになった。
ジョコ・ウィドド大統領は今回の事故を受けて軍の装備の点検を求め、古い航空機の刷新を指示した。墜落した「C130ハーキュリーズ」は50年前に製造された輸送機で、軍での同型機の飛行は調査結果が出るまで禁止となっている。