オバマ米大統領、ベトナムのチョン書記長と会談
ベトナムは、オバマ政権が推進するTPP交渉に参加している。米国が交渉を主導する背景には、中国の台頭に対抗してアジア太平洋地域で市場を拡大し、影響力を強化する狙いがある。
その中国は南シナ海の領有権問題で、ベトナムなどの東南アジア諸国と対立している。米議会では、ベトナムの海上戦力を強化するため、同国への武器禁輸をさらに緩和する案などが検討されている。
一方でベトナムに対しては、政治犯の投獄や労働者の権利侵害といった人権問題を批判する声が根強い。野党・共和党の重鎮、マケイン上院議員は、武器禁輸の緩和を人権状況の改善と合わせて進める案を主張する。6日には超党派の議員9人のグループが大統領に書簡を送り、首脳会談で人権問題を取り上げて活動家らの即時釈放を求めるよう訴えていた。
オバマ大統領はチョン書記長との会談後、「人権問題をめぐる立場の違いについて率直に語り合った」と述べ、意見の相違は外交的に解決できるとの確信を示した。