中国の観光客拘束、ドキュメンタリー鑑賞をテロ関連と誤解か
北京(CNN) 中国の内モンゴル自治区でテロ宣伝の映像を見たとして外国人観光客9人が一時拘束された事件で、ホテルの部屋でモンゴル帝国の創始者チンギス・ハーンのドキュメンタリーを鑑賞していたことが嫌疑の原因だったことが23日までにわかった。
9人の家族が報道発表文で明らかにした。中国当局は18日、テロや宗教的な過激主義を助長させるビデオを違法に見たとして国外送還の処分を発表していた。
家族の報道発表文は、訪問先の歴史の理解を深めるために見ていた英BBC放送制作のドキュメンタリーがテロ絡みのプロパガンダ材料と誤解されたのが原因と説明した。別の観光客11人も同様に逮捕されたが、先に国外送還されていた。
国籍が英国、南アフリカやインドの9人は47日間にわたる中国の豪華版旅行に参加。逮捕される前日に同自治区オルドスにあるチンギス・ハーン陵を見学していた。9人の中で罰に問われた旅行者はいない。
中国外務省はCNNに示した文書声明で、20人はオルドスで7月11日に法律違反や犯罪を犯した疑いがあると主張。ただ、拘束理由の詳細には触れず、調べは続いていると述べていた。
旅行の企画元は中国当局はツアー参加者の一部がテロ組織に関与していると疑っているとも説明していた。