実行犯の身元一部判明、過激派の拠点摘発 パリ同時テロ
パリ(CNN) 13日に起きたパリ同時多発テロを受け、フランス警察は15日から16日にかけ、各地で過激派の拠点などを捜索した。事件当日に非常事態宣言が出て以来、捜索件数は150件に達している。カズヌーブ内相は16日、一連の捜索でロケット弾発射装置や防弾ベストなどを押収し、104人を自宅軟禁下に置いたと発表した。
隣国ベルギーでは14日から15日にかけて7人が拘束されたが、検察によるとこのうち5人はすでに釈放された。
仏警察は事件に関与した危険人物として、ベルギー生まれのサラ・アブデスラム容疑者(26)の行方を追っている。ベルギー当局も同容疑者を国際手配した。
仏紙ルモンドによると、事件現場のひとつとなったコンサートホール前でアブデスラム容疑者の借りたレンタカーが見つかった。ベルギー検察によれば、同容疑者は事件に関与したとされる3人兄弟の1人。兄のイブラヒム容疑者は犯行に使われた別のレンタカーを借り、現場のカフェで自爆したとされる。残る1人はベルギー警察に拘束されたが、その後釈放されたとの情報もある。
アブデスラム容疑者は事件の数時間後、ベルギー国境へ向かう車を運転しているところを仏警察に止められたが、拘束されることなく逃走したとされる。