パリ同時テロ、ジュネーブで容疑者5人捜索 テロも警戒
(CNN) スイスのジュネーブで10日、パリ同時多発テロ事件への関連が疑われる過激派5人の捜索が行われるとともに、テロの警戒レベルが引き上げられた。捜査関係者がCNNに明らかにした。
警察が行方を追っている5人は、いずれも過激派の戦闘員を勧誘していたフランス国籍のムーラド・ファレス容疑者と接点があった可能性がある。ファレス容疑者は同時テロでコンサートホール「ルバタクラン」を襲った実行犯3人のうちの1人を勧誘したとされる。
フランス情報当局によれば、ファレス容疑者は過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の協力者で、主にフランス語圏の国々で活動していたという。同容疑者は昨年8月にトルコで逮捕され、翌月フランスに移送されていた。
今回の潜伏情報は、米情報当局からスイス当局にもたらされた。4人の人物がスイスや米国の都市に対する攻撃を企てているという内容で、スイス当局はテロへの警戒レベルを引き上げた。この4人が今もスイス国内にいるのかどうかは把握できていないという。
また、シリアに逃亡したと見られるサラ・アブデスラム容疑者の仲間がスイスに入国したとの情報も提供された。
ジュネーブの治安当局の報道官は「漠然とした脅威という段階から具体的な脅威という段階に移った」と説明。監視レベルが引き上げられ、通常より多くの警官が市内各所で警備に当たっているという。
ジュネーブには国連機関が集中しており、ニューヨークにある本部に次いで世界で2番目の規模とされる。