中国の鉱山崩落事故、保有会社の経営者が自殺
北京(CNN) 中国東部の山東省平邑県で石膏(せっこう)鉱山が崩落して17人が閉じ込められている事故で、同鉱山を保有する会社の中国人経営者が鉱山の井戸に飛び込んで自殺した。中国国営新華社通信が地元当局者の話として伝えた。
死亡したのは同鉱山を保有する玉栄商貿有限公司の最高経営責任者、馬叢波氏。事故から2日後の27日、救出作業が続けられている現場で井戸に飛び込んだという。
崩落事故は25日に発生した。当時坑内にいた作業員29人のうち、1人の死亡が確認され、依然として17人が閉じ込められている。残る作業員は救出された。
現地からの報道によると、同鉱山の崩落は、付近の廃坑になった複数の石膏鉱山が原因だった。
同社は地元の労働安全監視当局の監視対象になっており、10月には安全に問題があるとして地元当局から業務停止命令を受け、11月の安全点検でも業務停止を命じられていた。しかし同社はその後も密かに業務を続けていたとみられる。
事故発生当時、平邑県では崩落の影響によるマグニチュード(M)4.0の揺れが観測され、建物の壁や道路にひびが入るなどの被害が出た。
中国では広東省深センでも20日に大規模な土砂崩れが発生し、発生から1週間たった今も70人以上の行方が分かっていない。