スウェーデン、難民流入で国境管理を厳格化 通勤客にも影響
欧州に流入する難民の数は、トルコなどの欧州連合(EU)諸国が国境管理を厳格化したことや天候の悪化を受け、12月に入って激減していた。
ドイツ連邦警察によると、同国への難民申請者は1日当たり約3000人に減少。デンマークやスウェーデンを目指す難民はさらに少なくなっている。
それでもデンマークのラスムセン首相はスウェーデンの措置を受けて4日、ドイツとの国境で今後10日間、無作為に身元確認を実施すると発表。実施期間はさらに20日延長する可能性もあるとした。
一方、ドイツ外務省報道官は、シェンゲン協定に基づく欧州域内の自由な往来が、難民危機によって「危険にさらされている」との認識を示す。
国境管理の厳格化に踏み切ったのはスウェーデンにとどまらない。ドイツやオーストリアやフランスも、ここ数カ月で何らかの形の身元確認を導入していた。
スウェーデンとドイツはこれまで欧州に流入した難民の大多数を受け入れてきた。しかし両国とも大量の難民のための宿泊施設の確保といった支援策に苦慮。EU各国が分担して難民を受け入れるよう求めている。