サウジとロシア、異例の国防費削減 原油価格下落で

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サウジも原油価格の低落で巨額の国家予算赤字に直面している。原油輸出の収益は国家歳入源の75%を占める。昨年の赤字幅は約1000億ドルに達し、今年は支出規模の14%削減を決めた。同国政府は予算の均衡を図るためガソリン価格の値上げなどの対策を打ち出している。

サウジによる軍事費削減は、イエメンやシリア、イラクなどを含む中東地域の治安情勢が悪化する中で行われた。中東諸国での軍事費支出は2012~14年の間、世界の他地域をしのぐ速度で膨らんだ。しかし、原油価格安を受け、15年から表面化した軍事費の節約は今年はさらに進むと予想されている。

米証券大手モルガン・スタンレーは原油価格の低迷で恩恵を受けているのは大手輸入国のインドと分析。昨年には最大で470億ドルの節約が出来たと推定している。IHSによると、インフラ基盤の整備費や補助金削減に回せる財源が生まれ、国防費の13.1%増にもつながった。

結果的には各国別の軍事費では、サウジやロシアを抜き、世界4位に浮上した。2012年の統計では、インドは兵器輸入額で中国を上回り、首位になっていた。

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