中国、実は「トランプ大統領」を歓迎? その理由は・・・
香港(CNN) 米大統領選の共和党候補指名争いで首位を走る不動産王のドナルド・トランプ氏にとって中国は格好の標的だ。中国が米国の雇用を奪っていると批判したり、中国製品に対する関税を大幅に引き上げると脅したりしている。
一方、中国の国営メディアも仕返しとばかりに、トランプ氏を「大口たたきの人種差別主義者」などと酷評している。
たしかにトランプ氏は中国政府内で冷笑されているかもしれないが、専門家によれば、中国の指導者らが恐れているのはヒラリー・クリントン氏の大統領就任だという。
「中国の指導層にとってトランプ氏の方がくみしやすいだろう」と語るのは、ワシントンを拠点に活動し、中国や米国の外交政策に関する著作を持つ作家のジェイムズ・マン氏。「重要なのは人柄だ。中国は、自尊心が強く、自己中心的で、お世辞や誘惑に弱いリーダーの扱いに非常に長けている」
一方、中国は常にルールに従うクリントン氏の「弁護士的性格」が苦手であるほか、長年にわたり、中国だけでなく、より広範な外交政策問題に携わってきたクリントン氏は中国にとってはるかに手ごわい相手となりそうだという。