ベルギー刑務所、職員ストで環境悪化 受刑者の釈放も
ブリュッセル(CNN) ベルギー国内の刑務所職員らが労働条件の改善を求めるストが長引き、各刑務所では人手不足から環境が極度に劣悪化している。ブリュッセル首都圏ではこの影響で、一部の受刑者が釈放された。
ベルギー南部ワロン地域議会のオンケリンクス副議長がこのほど視察した刑務所では、1000人の受刑者に対して100人いるはずの看守のうち、わずか10人で業務をこなしていた。
オンケリンクス氏はCNNとのインタビューで「所内はひどい衛生状態で悪臭が立ち込めていた。衝撃的な訪問だった」「この世の終わりのような光景だった」と振り返った。
ブリュッセルの第一審裁判所長がCNNに語ったところによると、刑務所の環境は長年にわたり「非人道的」との批判を受けていたが、先月26日から続いている職員のストでさらに悪化している。
ブリュッセル近郊フォレストの刑務所ではストのため、1つの独房に受刑者3人が48時間続けて閉じ込められ、バケツをトイレとして使っている。弁護士との会見もままならない状況だという。