トランプ氏、メキシコ大統領と会談 「壁の費用、話し合わず」
トランプ氏はこれまでの選挙戦で、すべての不法移民の強制送還を主張し、メキシコからの移民を犯罪者呼ばわりするとともに壁の建設を訴えて労働者階級の白人有権者の支持を集めてきた。
「壁建設費用のメキシコ側負担」はトランプ氏の政治集会を盛り上げるキーワードとしても使われてきた。そのため、この問題を会談で取り上げなかったことは注目に値する。
これに対しペニャニエト大統領はこれまで、壁の建設費用を負担するつもりはないと強く反発。トランプ氏をヒトラーやムソリーニに例えたこともある。だが今回はトランプ氏を丁重に迎え、米国民が次期大統領に誰を選ぶにせよ、協力していくと述べた。
またペニャニエト大統領はトランプ氏に対し、メキシコから米国への不法移民数のピークは数年前に過ぎたと指摘するとともに、米国から持ち込まれる大量の銃器がメキシコの麻薬戦争の深刻化の要因になっていると苦言を呈した。