アレッポからの避難が停止、国連事務総長「地獄と同じ」
WHOも医療上必要な避難が即座に再開することを求めると言明。避難が停止した16日までに約200人の患者がアレッポ西部の郊外地域やイドリブ、トルコに移送されたが「避難が行われたのは24時間だけだ。医療行為を必要とする女性や5歳以下の乳幼児が多数残っている」と述べた。
国連の潘基文(パンギムン)事務総長も「シリアの大虐殺は世界の良心に空いた穴だ」「アレッポは地獄と同義語だ」と述べ、避難の再開を求めた。
アレッポ市内で政府側と反政府側の境界口付近にいる男性はCNNに対し、「政府側が避難を中止し、(境界の)入り口を重機関銃で射撃している」と説明。軍用機が上空を飛び政府側が市内のアルセンディヤナ橋に進攻しようとしていると指摘し、集まった人々が恐怖におののいていると述べた。
活動家グループの「アレッポ・メディア・センター」は、イランの民兵が同市東部に伸びる道路を激しく銃撃し、避難が止まったと批判した。
アレッポ市内に残る医師はCNNに対し、「ここには自分を含め3人しか医師が残っていない」「緊急に避難を要する患者が30人いる」と支援が急務であることを伝えた。治療を要する人々の避難はWHOが統括し、アレッポ西部やトルコなどの8つの病院に移送されている。
15日までに避難した人々は9000人に上った。