在米トルコ大使館前でデモ、9人負傷 首脳会談の数時間後
ワシントン(CNN) 米国のトランプ大統領とトルコのエルドアン大統領がワシントンで会談した16日、同市内のトルコ大使館前でエルドアン氏に対する抗議デモがあり、参加者9人が負傷した。ワシントンの消防救急当局が発表した。
大使館前には首脳会談の数時間後、二十数人のデモ隊が集結した。メリーランド州ボルティモアから参加した男性によると、デモ隊がエルドアン氏の国内政策や対シリア、イラク政策に抗議していたところ、同氏の支持者らが少なくとも3回にわたり、警戒線を越えて参加者らに襲いかかったという。
この男性は「トルコ国内と同じように、ここでも抗議行動や言論の自由を抑え込むことができると思っているようだ」「我々が中断したのは数分間だけで、その後も引き下がらず、専制的なエルドアン政権への抗議を続けた」と語った。
トランプ氏は同日、ホワイトハウスでエルドアン氏を歓迎した。これに合わせ、超党派の議員グループがトランプ氏あてに、会談でエルドアン政権の人権問題を取り上げるよう求める書簡を送付。トルコで民主主義体制の弱体化や基本的人権の侵害、大量逮捕や市民社会への締め付けが続いていると懸念を示した。
しかしトランプ氏は、会談でこうした問題には言及しなかった模様だ。