強姦被害の10歳女児が妊娠、裁判所が中絶認める インド
(CNN) インド北部ハリヤナ州で、推定10歳の女の子が強姦(ごうかん)被害に遭って妊娠していたことが分かり、裁判所は16日、この女の子の人工妊娠中絶を認める決定を言い渡した。
警察や地元メディアの報道によると、女の子の母親はビハール州からの出稼ぎ労働者で、娘が妊娠しているらしいと気付いて医療機関を受診させた。
女の子は妊娠の発覚を受けて母親に対し、父方のおじでもある義父から性的虐待を受けていたことを打ち明けた。警察によれば、虐待は何年も続いていたという。義父は虐待容疑で逮捕された。
妊娠は20週目を過ぎ、出産予定は4カ月後に迫っていた。インドの法律では、妊婦の生命を救うために必要な場合を除き、20週目以降の人工妊娠中絶を禁止している。このため中絶を認めるかどうかの判断が裁判所に持ち込まれた。
女の子は15日にハリヤナ州ロータク地区の医療機関で診察を受けており、中絶手術は裁判所の指示で同機関が行うことになった。同機関は最善の方法を見極めたうえで、16日中にも中絶手術を行うとしている。
インドでは強姦事件が後を絶たず、ロータク地区では数日前にも20歳の女性が強姦され、殺害される事件が起きていた。地元紙の報道によれば、被害者は身元が判明しないよう、顔面をれんがで殴られ、遺体には車でひかれた跡があった。