テロで死亡した警察官、パートナーと死後挙式 フランス
(CNN) 4月に起きたフランス・パリのテロ事件で死亡した警察官がこのほど、パートナーとの間で死後挙式を挙げた。関係者が明らかにした。
警察官だった故ザビエル・ジュジェレさんは、シャンゼリゼ通りで起きたテロ事件で、容疑者の男に撃たれて死亡した。関係者によれば、ジュジェレさんとパートナーのエティエン・カルディレさんの挙式はパリ市内で5月30日に行われ、パリのイダルゴ市長とオランド前大統領も出席した。
これに先立ち、パートナーを失ったカルディレさんは、事件後に警察本部で行った追悼演説の中で、「シャンゼリゼで重大な事件が起き、警察官が命を落としたという情報が伝わった時、私の中の小さな声が、あれは君だと告げた」と悲しみを語っていた。
それでもカルディレさんは、「私は憎しみを持たない」とジュジェレさんに呼びかけた。「それは君らしくないから。君の胸をときめかせていたものにそれはふさわしくないし、君が警察に入った理由にもそぐわないから」
「公務に就いて人を助け、みんなを守ることは君の信条だった。そして寛容と対話と忍耐は、君の最大の武器だった」。カルディレさんは、ジュジェレさんの生涯をそう振り返った。
BFMTVによると、ジュジェレさんはLGBTの活動家でもあり、ギリシャで難民支援のボランティアをしていたこともあった。死後間もなく、フランスで最高の栄誉とされるレジオンドヌール勲章を授与されている。
死後結婚はフランスの民法で規定された正規の結婚制度だが、実際に行われることはほとんどない。