ロシア機、米B52爆撃機をインターセプト バルト海上空
ワシントン(CNN) ロシア国防省は7日までに、バルト海の国際水域上空を飛行していた米軍のB52戦略爆撃機に対し、ロシア軍戦闘機を発進させインターセプト(進路妨害)を行ったと発表した。国営タス通信に掲載された声明の中で明らかにした。
タス通信が同省の声明として伝えたところによると、ロシアの空域監視システムは6日、空中目標がバルト海の国際水域上空をロシア国境に沿って飛行しているのを確認した。これを受け、「バルチック艦隊防空部隊のスホイ27戦闘機が目標をインターセプトするため派遣された」としている。
同通信によれば、スホイ27の乗組員は安全な距離を保つ形で相手の航空機に接近。同機を米軍のB52戦略爆撃機と特定したうえで、一定時間にわたりエスコートしたという。
米国防総省もインターセプトがあったことを確認した。
同省のバルダンザ報道官の声明によれば、米空軍のB52「ストラトフォートレス」がバルト海上空の国際空域で、演習支援のため通常の作戦飛行を行っていたところ、「ロシアのSU27にインターセプトされた」としている。
声明はそのうえで、定期的に起こっているインターセプトは数多くあると指摘。その大半は安全な形で実施されていると述べた。
米空軍は今月初め、北大西洋条約機構(NATO)の同盟国などとともに現在欧州で行っている合同演習を支援するため、B52爆撃機と空軍要員800人を英国に派遣していた。