ハリケーンから1週間も全土停電、物資届かず プエルトリコ
支援を待つ住民は窮状に追い込まれつつある。ウトゥアド市に住む女性は、2人の孫のためにクラッカーを分け与え、雨水を飲み始めたといい、「水も食べ物もない」と訴えた。
今回のハリケーンではプエルトリコで16人、ドミニカで27人、米領バージン諸島で1人が死亡した。
復興に向けて、プエルトリコには米本土から支援物資が届きつつある。しかしトラック運転手やディーゼル燃料が不足し、道路が寸断されるなど島内のインフラも破壊されたことから配送が難しく、首都サンフアンの港には食糧や水などの救援物資が山積みにされたまま。ハリケーン以来、職場に戻ったトラック運転手は20%にとどまり、携帯電話がつながらないため連絡を取るのも難しい。
そうした中で27日には、水や食料やおむつなどを積んだ航空機が米フロリダ州からプエルトリコへ向かった。同機は普段、情報収集活動に使われている。米国防当局者によると、今後数日でさらに2000~3000人の部隊がプエルトリコに派遣され、支援活動に当たる。