秘密の国の中心へ――CNNが旅した北朝鮮<2> 海産物とミサイルの町
空に打ち上がったミサイルから何を感じたか尋ねた。
「誇り」と答えが返ってきた。
この男性は、多くの北朝鮮の人々と同じように、ミサイル開発プログラムに、なぜ米国がそれほど脅威を感じているのか理解できないでいた。
「北朝鮮が進めている作業は、自国の防衛のためだ。なぜ、米国は制裁決議を押し付けようとするのだろうか」当惑した表情で彼は質問した。
ミサイルは別にして、元山が誇る業績のひとつは新しい水力発電所だ。その大部分は地元の住民自身によって建設された。この水力発電所のおかげで、元山は北朝鮮では定期的な停電の発生しない数少ない場所のひとつとなっている。
平壌へ戻る途中、取材班が喫茶店に立ち寄ってとき、そのことを思い知らされた。食事を初めて数分後、明かりが消えた。動じるものは誰もおらず、取材班は懐中電灯を使ってキジ肉の夕食を楽しんだ。
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次回「秘密の国の中心へ――CNNが旅した北朝鮮<3> DMZ、ロッドマン、ワームビア」は10月22日公開