北朝鮮当局者、トランプ米大統領の演説は「意に介さず」
平壌(CNN) トランプ米大統領が8日、韓国の国会で北朝鮮政策について語った演説に対し、北朝鮮当局者らは耳を貸す姿勢さえ示さなかった。北朝鮮当局が演説の模様を注意深く見守っていたのは間違いないが、政府を代表した発言の権限を持つ当局者らはCNNに対し、「あの狂犬の言うことなど意に介さない。すでに十分聞いたからだ」と語った。
問題は言葉でなく行動だと主張し、「米軍は原子力空母と戦略爆撃機で我々を脅かしている」と非難。「我々は侵略と戦争の根本原因を取り除くため、正義の力を強化して脅威に対抗する」と表明した。
トランプ氏は演説の中で、北朝鮮が挑発行為や弾道ミサイル開発を中止し、「全面的かつ検証可能な」非核化を実現するならば、外交解決の道はあるとの考えを示唆した。しかし北朝鮮が非核化に応じる可能性はゼロに近いとの見方が強い。
専門家らの間では、同氏が演説で軍事面での攻撃的発言を控えたことを評価する一方、新たな解決策や交渉条件を具体的に示さなかったと批判する声も上がっている。